飼料稲は本当に儲かる?飼料用米の助成金・交付金の補助金制度とは

農業
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飼料稲は本当に儲かるのでしょうか?

飼料稲の作付け面積が主食用米を上回ったことより注目を集めています。

飼料用米に対して交付されている助成金や交付金の補助金制度についてまとめてみました。

飼料稲を作ると儲かる内訳は、米を飼料用に変更することでもらえる補助金と交付金です。

いったいいくらぐらいの金額になるのか、具体的な数字も計算してみました。

 

 

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飼料稲は本当に儲かるのか?

飼料稲が今注目を浴びています。平成24年度に飼料稲に対する補助金制度が見直され

助成金額と交付金金額が見直されてから一気に注目が集まりました。

今では主食用のコメよりも作付け面積は増えたようです。

飼料用のコメを作るのは、減反政策という制度の一環です。

減反政策というのは、米の作りすぎを防ぐための政策でかなり長い歴史があります。

 

 

飼料稲の仕組みは、米を家畜のえさ→糞を堆肥として畑に還元→米を育てるというような流れです。

米を植えて水田活用交付金と産地交付金をもらい、飼料米をキロ単位で販売し、

家畜の糞を畑に還元して構築連携助成金をもらうのが儲けの金の流れです。

では、飼料用米の儲けの根幹となる、水田活用交付金、直接給付金、耕畜連携助成金を詳しく知っていきましょう。

 

 

飼料用米の助成金、交付金、助成金制度

飼料稲や飼料用米をつくるにあたって、儲けの柱になる部分である給付金や助成金制度を詳しく見ていきましょう。

儲けにかかわる助成金制度は、水田活用交付金、産地交付金、耕畜連携助成金の3つです。

10aというのは、面積の単位のことです。不動産でいう坪みたいな単位で、農業ではアールもしくは反で数えらます。

基本は10aでいくらになるから、100aだったら100倍のように計算に使います。

 

 

水田活用交付金

水田活用交付金は、日本の食料自給率をあげるために、米以外の穀物をつくりつつ

地域ごとの特色ある特産物作りを担えるように設けられた交付金です。

高い予算を付けて耕造改善した日本の田んぼを耕作放棄地としてほったらかすのではなく、

飼料用のコメ、主食用の麦、大豆、そば作りに生かしてみないかというものです。

減反政策の一環でもあるし、耕作放棄をすこしでも減らすための政策です、よく考えられています。

 

 

水田活用直接給付金.PDFより引用

 

作る作物によってこのように細かく値段設定がされています。

ここでいうWCS用稲というのが、飼料稲にあたります。WCSというのは、家畜用の漬物みたいなかんじです。

飼料用の米とWCS用稲の単価がかなり高いですね。面積を増やせば増やすほど収入は上がるのが見えますね。

これにより、飼料用稲は8万円の収入となり、飼料用米はだいたい10万円ぐらいの計算ですね。。

 

 

産地交付金

つづいて産地交付金について解説します。

産地交付金というのは、水田を地元の特産物を作るのに利用するともらえる給付金です。

地元の名物の生産に水田も利用してね、そしたら地元のためにもなるし、給付金あげるよ!ってことです。

麦や大豆の農家は少ないので、新しい麦と大豆の産地になりましょうよ~ってごり押ししてるんです。

 

水田活用直接給付金.PDFより引用

この場合だと、一反あたり飼料稲と飼料用米で12,000円もらえますね。

 

 

 

耕畜連携助成金

耕畜連携助成金は、水田で作った飼料用のコメや稲を牛や豚に食べさせて餌にし、

糞としてでたものを水田に戻すことで、持続可能な農業を推進するための助成金です。

一反あたり13,000円給付されます。

 

 

詳しい資料はこちら

 

 

 

 

 

で?飼料用米いくら儲かるんだ?

でここからが本題です。

 

いったいいくらの儲けになるんでっか???

 

いよいよきましたよ、気になりますよね、儲けの金額!

一反あたりの水田活用交付金、産地交付金、耕畜連携助成金をそれぞれ足してみましょう。

 

飼料稲の補助金だけ

80,000円+12,000円+13,000円=105,000円

 

 

飼料用米補助金だけ

105,000円+12,000円+13,000円=130,000円

 

ふむなかなかな金額ですね、この段階ではまだ米を作ったほうが値段は高いです。

その金額にさらに、できた製品を売ることを考えてみます。

 

飼料稲販売価格コミ

畜産農家で使われている輸入乾草の平均価格が一キロ当たり55円で、国産だと46円ぐらいです。

飼料稲のWCS用品種が一反当たり1.5トン収穫可能だとすると1500×46円=69,000円になりますね。

 

80,000円+12,000円+13,000円+69,000円=174,000円

 

 

飼料用米販売価格コミ

そのつぎ、飼料用稲はトウモロコシの値上がりの代用品として

提案されているのでトウモロコシの価格と同じで計算します。

現在のとうもろこしの値段は一キロあたり21円で、飼料用のコメの収穫量を700㎏とします。

飼料用のは収穫量が米と比べて多いです。700×21なので、14,700円になりますね。

105,000円+12,000円+13,000円+14,700円=144,700円

 

 

どちらもかなりいい儲けになりますね。二毛作をしたり、作付け回数を増やせば販売価格は上乗せされるので

ここで算出した金額よりももっと値段は乗ると思います。米を作るよりもかなりの稼ぎになります。

 

 

金額では考えないほうがいい落とし穴

 

かなりな金額になり儲けが出るのは目に見えますが、儲けが出るから参入しようとは考えないほうがいいかもしれません。

飼料稲や飼料米を作るには多大な先行投資と厳しい条件があるので注意です。

米を作っていた農家が飼料米に乗り出すのは簡単でしょう、米作りに必要な機械や設備が整っているので簡単です。

しかし、お住いの地域に作った飼料米を消費してくれる畜産関係者がいなければ作っても買い取ってくれないので

意味なし。

そして、飼料稲(WCS)をするならもっと投資が必要です。

 

 

 

 

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飼料稲を作るには田んぼを借りるか、所有してなくてはいけません。

そして米を作る一通りの設備がいります。田んぼを耕すトラクター、稲を植える田植え機

実った飼料稲を刈り取るコンバイン、ロール状に圧縮するロールべーラ、圧縮した稲にラップをまくラッピングマシーン

ラップをしたものを畑から出す、トラクターに付ける爪とアーム、畑から家に持ち帰る2トンクラスの車。

設備投資がなくては、飼料米にしろ、飼料稲にしろ儲けを得ることができません。

しかし、これだけの収入が期待できることが分かっているので銀行のローンぐらいは通るかもしれません。

 

 

 

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