100円のコーラを1000円で売る方法内容と学べる内容まとめ

経済
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100円のコーラを1000円で売る方法の中で学べる内容と感想まとめてみました。

なぜこの本を手に取って読んでみようと思ったのかから、

この本を読むことで学べる内容を抜き出しました。

100円のコーラを1000円で売る方法という

タイトルになったのは一番インパクトがあるからなのでしょう。

本文の中ではたった一度しか出てこない話題ですし、

リーズにする予定もなかったのではと思います。

 

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100円のコーラを1000円で売る方法はどんな本か

 

この本は主人公で気の強いバリバリの営業ウーマンである宮前久美が自社を改善するために勢い込んで商品開発部に転属してくるが、上司である与田という男に返り討ちにあい、その中でさまざまな企画の基礎であるマーケティングを学んでいき、会社の成長に躍進をかけるお話し。

基本的に主人公目線でお話しが進んで行き、物語のいろいろな要素で主人公と共に発想や理解を得られる。

 

 

 

本を読んで知れること

 

・10の項目から10個の失敗と成功の事例を学べる

・市場志向と製品志向の違い

・顧客満足とは何か

・価格競争をしかけても勝てるマーケットリーダーとは

・自分にしかできず、人から求められるものバリュープロポジションとは

・コンセプトと戦略の違い

・人が買いたくなる流通の作り方

・仲間にもメリットを与えるWin-Winの考え方とは

・不快になる値引き方とは

・1000円でも安いと感じる100円のコーラ

・新しいものが受け入れられない理由と受け入れられる流れとは

 

 

主人公の久美が努力と共に失敗するところにヒントだけを教えて高みの見物の与田。

久美の四苦八苦があなたにも当てはまるのなら、解決の糸口はこの本にきっとあります。

 

 

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どんな人が読むべき本

 

この本はマーケティングの入門には最適であり、難しい言葉をほとんど使っていなくてすごく読みやすいです。

中学の読書感想文とかで読むと、人生をそちらに預けたくなってしまうような魅力がそこにはあります。

身近な社会現象を取り上げているだけに、この本で書かれている内容はもしかしたらこれからの日本の未来を担う学生や生徒のほうが役立てるかもしれません。

 

 

他者のために何をするのか?

 

 

それを問う「顧客目線」がこの本の中心となっています。

 

本の内容を上辺だけに取らず、広くとらえられれば他者を喜ばせる方法なんかも見えてくると思います。

 

何かしらの企画を誰かと一緒に行う機会があるのでしたら、一度試してみるとよいと思われます。

 

 

 

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本の読み進め方

 

 

地方営業所から主人公宮前久美が営業から本社の商品企画部へ転属してきた。会社は会計ソフトを販売する中堅企業。

主人公宮前は商品が悪いから現場での営業が大変になると考えており、1から自分が納得いく商品を世に出したいという思いで職に臨む。

 

 

お客様は神様で、お客様の言うことは絶対!!

 

だからお客様の要望に100%答えた商品は必ず売れる。

そう確信していた主人公だが、それは上司である与田から「考えが浅い」と言われ、お客からは満足感は0だと指摘される。

上司からはヒントとして「製品志向と市場志向」を教えられ、親切な顧客からは「顧客満足」について教えられる。

「顧客視点とは何か」という命題の元に繰り広げられる「現場のセールス目線と全社的で長期的な視点」の違い。

 

 

あなたの仕事の本来あるべき姿とは何か?

 

言ったことしかしてくれないのなら0点だ言われる顧客満足。

顧客の要望が一番大切」と信じて疑わなかった自分のどこが間違っていたのだろう?

 

主人公は息抜きでショッピングに出たりしてはヒントを得、挑戦しては失敗していく。

失敗してもめげずにがんばる主人公には、毎回上司からの教えが降りてくる。

 

「値下げによる価格勝負をしてよいのはお客を1番抱えている会社だけ」

「それ以外の会社は独自の強みで勝負しなければ生き残れない」

 

ならば、どうやって自社の独自の強みを作るのか?

 

主人公の宮前久美は客の規模と売値の関係を知り、自分よりお客をたくさん持つ会社には価格勝負ができないことを知る。

安さで勝負できないならば何で勝負するのか?

 

お客に提供する価値をバリュープロポジションという言葉で学び、

ほとんどの企業が時間とお金をかけて他社と同じことをすることがいかに損なのかを理解します。

そこで原点回帰するのが「顧客視点」。

 

お客様はなぜその商品を使うのでしょうか?

 

ここにすべての答えがあるとわかったとき、主人公はその商品の、その仕事の本来あるべき姿の1つに気付きます。

 

 

お客様は自分たちの見方によって変わり、見方を変えることで作り出せる。

顧客自身が気付いてもいない本当に望んで切ることが見えたとき、企画ははじまりを迎えます。

社内を動かす大企画は主人公が提唱したコンセプトからはじまります。

 

「コンセプトと戦略は違う」

 

上司与田のダメだしから「明日から何をすればいいか?」を決めて初めて戦略であることを知り、ビジネスの結果は顧客に価値を届けられた証だと教えられます。

 

 

 

顧客に価値をどうやって届けるのか?

 

これの道筋がなかなか見えない主人公宮前。

新企画の中心は会計スキルと経営コンサルのスキルを併せ持つ山倉なのだが、仲間になってもらえない。

無理難題がある中、どうやったら山倉は仲間になってくれるのか。

「競合と協業」を知り、「どうすれば協業できるか」を考え出した宮前は

互いにメリットがある場所はどこかということを探り当て、ついに山倉とのwin-winの関係を築くことに成功する。

 

 

新商品をついに売り出そうはりきる主人公。

卓上の計算では利益が最高となる言い値割引戦略。

しかし、これは上司与田から却下を受ける。

数字の上で間違っていないのになぜダメなのか?

 

 

「誰もが納得する理由で割り引かなければお客は離れる」

 

 

この理由をチェーン店の開店割引で思い知らされた宮前は疑問に思う。

 

「値引きなしで売れることはあるのか?」

 

上司与田がこの話を聞いたとき、ついに1000円で売るコーラの話しが飛び出す。

 

1000円で売られている普通のコーラ。

最初は新手の詐欺に会ったのだと同情する宮前だが、売られている場所を聞くとなっとくし、あまつさえ値引かないで欲しいとさえ思ってしまう。

与田が安いとさえ感じた1000円のコーラ。

 

これから主人公は「バリューセリングとプロダクトセリング」を知り、

商品は価格を下げるのではなく価値を上げて勝負することを学ぶ。

 

 

与田はコーラの話しで「世の中のほとんどの企業が本来、価格勝負はしてはいけない」こと、

「カスタマー・マイオピアからの脱却が必要」ということを再認識させる。

日は変わりルンルン気分で商品流通のプロモーションを考えた宮前は上司与田のダメだしでしょぼくリかえる。

話題性があればプロモーション(宣伝)であるマーケティング・コミュニケーションは成功するだろうと考えた宮前は、

国の失策を例に説明され沈没。

 

「コミュニケーション戦略に一貫性がなければ話題になっても普及しない」

 

それが現実。

はじめにターゲットを明確にし、目的を決定すること、次に目的を実現するためのコミュニケーションの方法を設計して、

メッセージを伝えるチャネルを選択すること、最後に予算を設定してさまざまなメディアや

イベントといったコミュニケーションミックスに予算を配分することとつっこまれ、やっぱり気を落とす。

 

 

物語はピークを迎えいよいよ企画した商品が販売開始。

 

 

 

 

商品の売り上げはうなぎ上りで絶好調。

買い手側からの反響もすごく、売り上げ目標も上方修正か。

 

しかし、3ヵ月後には売り上げが頭打ちになる。

はじめから行き詰ることがわかっていた上司与田は宮前に原因究明をいいわたす。

売れた客と渋る客の傾向調べた結果、買い手の思わぬ動向が見えてくる。

 

与田が唱えるイノベーター理論とキャズム理論。

 

「新しい商品が世の中に出ると、普及段階によって、その商品を買う顧客のタイプが異なる

 

新商品に飛びつくのは10人中2人で、あとは実例がなければ怖くて買わない人ばかりという現実。

新しい商品にとびつく2割は獲得。

残り8割の顧客に買ってもらうべく、徐々に実績を売りにした販売法へと売り方をずらしていくようにした宮前。

前半戦の広告戦略だけではなく、えさで釣り、興味を持った客に重点的に手厚いサポートがてきるよう仕組みを組んだことで、残りの8割にも徐々に商品が売れ出した。

実際に商品が売れ出したことにより実績が増え、宮前が企画開発した商品は大ヒットした。

 

とある日、商品企画部部長の鈴木が定年退職するに伴って人事異動行われた。

与田は新たに商品企画部の部長に新任し、主人公宮前久美も企画主任から課長へと昇進した。

時を同じくしてライバルの大手会社が主人公の作り上げた商品に対抗するために動き出す。

作中何度も登場したライバル社との競争がついに始まる。

気の強い主人公はどっしりと構えて立つのであった。

 

 

 

100円のコーラを1000円で売る方法を読んだ感想

 

私は自身で作ったものを物販するためにマーケティングを学んでいる途中、この本と出合いました。

この本では、P・F・ドラッガーの「マネジメント」をはじめとした顧客視点から、経済学的な視点も少々織り交ぜられた実例重視の参考書です。

 

大学の経済学等の講義ではこのような実例を踏まえた上で進めていく講義もあり、そのような内容に非常に近い内容だと感じております。

資本主義社会は資本を多く持ったものがより有利になる経済競争世界です。

経営を行う者はみな、1位と2位の差が月とスッポンくらい開きがあること、1位以外はみな敗者であることを知っています。

 

この本では、1位であることがどれほど重要か、2以下の弱者がどうしないといけないかを的確に教えてくれます。

ものごとを進めるためには「コンセプト→戦略→戦術」と方向性を決めるところから、

勝利をつかむための大枠、実際の現場での動きと言う順番に進んでいきますが、

この本では「コンセプトと戦術」を事例つきで教えてくれます。

 

逆に、戦略によって焼く立つか立たないかが分かれる「戦術」はこの本では学べません。

具体的な内容はお困りの事例によって他の本に頼ることになるでしょう。

 

私は小さなグループ結成時に、自身の考えの方向性をこれに当てはめて考えました。

ドラッガーのマネジメントは解釈が難しいですからね。

 

大学サークルのようなチームの内部調整を考えるのでしたら、ドラッガーの「マネジメント」を噛み砕いた

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という本があっている思います。

ご一考ください。

 

 

 

 

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